シンボルツリー選定作業の概要

実施日時:平成17522日(日)10時〜1330

対象区域:巨木林及び周辺の景観管理林

対象面積:約1.7ha

選定の目的:巨木林及び周辺の景観管理林において保護・育成する樹木を選定し管理する。選定した樹木を「選定高木」とし(花木や要保護の樹木も含む)、その中から樹高や形状など特に優れたものを「シンボルツリー」とする。

尚、選定高木は管理番号を標示し保護・育成する。シンボルツリーについては管理番号及び樹木名を標示して保護・育成し、さらに定期的に観察・記録する。

 

選定作業

 まず坂本代表が巨木林と景観管理林について整備計画や、選定対象となる落葉広葉樹の高木等について解説。高木化しているコナラも追跡調査し、スギ・モミ・ツガ・アカマツ等の針葉樹についても邪魔にならない範囲で残こすことなどを確認した。

 次に三班に分かれて選定作業を開始した。選定の手順は以下の通り。

(1)各班はまず選定高木15本を選んで樹木に標示し、樹種や位置などを記録する。

(2)三班全員が集合し全ての選定高木(計45本)を巡回し確認する。

(3)昼食をはさんで各班の代表がこれはという木について推薦理由等を説明しながら参加者全員の挙手でシンボルツリー19本(各班5本+α)を選定した。





管理番号 樹種 胸高周囲
(cm)
備考
101 エンコウカエデ 132
105 ウワミズザクラ 72
106 ハリギリ 95
205 スギ 105
206 イタヤカエデ 82
208 ホオノキ 85
209 アワブキ 65
214 ケヤキ 52
216 スダジイ 180
217 ハリギリ 101
308 ウラジロガシ 123
309 コナラ 118
310 モミ 100
311 アカシデ 84
312 クリ 122
315 エゴノキ 67
317 ニガキ 68
318 オオモミジ 78
320 ヤマザクラ 153

 (シンボルツリー位置図

選定作業を終えて

 巨木林には何度も入っているが、多少主観的な好みもゆるされる(?)シンボルツリー探しをして歩くと、樹木ひとつひとつに表情が感じられ、森全体にも一段と親近感がわいてくる。それもあってか選定の議論は白熱し、選定高木は29本となったが、シンボルツリーは最終的に19本と予定本数より多くなってしまった。胸高直径50センチちかいヤマザクラは観察路にも近く、いかにもシンボルツリーに相応しい。また、異論もあるが現状では巨木林最大と思われるスダジイや、針葉樹のスギ、モミなども選定された。

 今後、今回の選定結果を資料としてまとめ、管理番号や樹木名を標示する。また、追跡調査の方法や目標林型の再検討などが課題となるであろう。

 最後に樹種の同定について吉原洋先生のアドバイスに大変助けられたことを記し、感謝の意を表したい。