2006年8月の活動状況 |
○植物観察会
やっと梅雨が明け真夏日が続くようになった。久しぶりの吉原節を楽しみに婦唱夫随(?)の夫婦会員も数多く参加した。2002年リスト記載ながら再確認ができない植物発見の期待を胸に島に入った。
残念ながら期待はかなわなかったが、類似植物の相違点を中心に吉原先生の軽妙かつ含蓄のある指導を受け、参加者一同改めて体系的知識や理解の重要性を認識した一日だった。
解説に熱が入る | 外界の暑さを忘れて |
○吉原講師指導 主な類似植物の相違点
高橋洋子会員まとめ
植物名 |
特徴・相違点 |
---|---|
ノイバラ |
・托葉にギザギザ あり |
ウグイスカグラ ヤマウグイスカグラ ミヤマウグイスカグラ ガマズミ |
・全体無毛 ・葉の縁に毛がある ・葉の全体に毛がある ・無毛 |
ウルシ ヤマウルシ ツタウルシ ヌルデ |
・奇数羽状複葉・・・・・かぶれやすい ・奇数羽状複葉・・・・・かぶれやすい ・葉が3出複葉で全縁・・かぶれやすい ・翼がある羽状複葉 |
カヤ |
・葉の先が尖って痛い ・葉の先が尖るが触っても痛くない ・葉の先が二裂して鋭く尖り痛い |
サカキ ヒサカキ |
・鋸歯がない ・鋸歯がある |
ニッケイ ヤブニッケイ シロダモ |
・2本の側脈は葉の先端近くまで達する ・2本の側脈は葉の先端近くまで達せず、肩のあたりで消失する 葉は枝にほぼ均等に付く ・葉の裏が白い、葉は枝先に集まって付く |
アオツヅラフジ サルトリイバラ |
・つるを伸ばし周りに広がる ・枝にある鉤状のトゲと巻きヒゲで他の植物に絡みつく |
ヤブムラサキシキブ ムラサキシキブ |
・葉に毛がある ・葉に毛がない |
クロモジ ニッケイ スノキ |
・いい香り ・いい香り ・スッパイ |
「形や色を表裏ともによく見る」「木肌、葉の表裏にも触ってみる」「匂いを嗅ぐ」「口に入れて味わう」「音も聞く」など、「五感をフルに使って感じる事の大切さ」が強調された。
○キノコ調査
8月に入り晴天が続いたせいか、例年9月に見られるタマゴタケ、アカヤマドリが発生していた。今年は少し季節が進んでいるのかも。
他にもテングタケ科ではカブラテングタケの成菌、シロオニタケ、イグチ科ではベニイグチ、セイタカイグチ、ニガイグチモドキ、ニセアシベニイグチ、ベニタケ科ではチチタケ、キシメジ科ではツエタケが見られ期待以上の収穫だった。